子供たちがワクワクする行事の1つに、お店やさんごっこがありますね!
ごっこ遊びが大好きな子供たちは、お店やさんになることも、お客さんになって買い物をすることも、とても楽しんでくれます。
園全体で取り組む場合、年齢によってねらいやめあてが変わってきますね。
作品づくりに追われるだけのお店やさんごっこではなく、子供たちが主体的に楽しめる行事にしたいものです。
保育でお店やさんごっこをする時のアイデアや、年齢別のねらいや楽しみ方を紹介していきたいと思います。
年齢別のねらいと楽しみ方
同じお店やさんごっこでも、年齢によって参加の仕方は様々。
ここでは、年齢別のねらいや楽しみ方のアイデアを紹介していきます。
乳児
園全体で取り組むのであれば、乳児はお客さん役で十分でしょう。
幼児クラスのお店に行き、おみせやさんごっこの雰囲気を味わって楽しみます。
ねらい
◎保育者や友達と一緒に、おみせやさんごっこを楽しむ。
◎お客さんになって、言葉のやり取りを楽しむ。
◎異年齢児との交流を楽しむ。
楽しみ方
保育者と一緒にお店に行き、欲しいものを見つけて言葉にしてみたり、低年齢児は指差ししたりして、自分の思いを伝えます。
お兄さんお姉さんたちに優しくされる経験を通して、嬉しい気持ちや感謝の気持ちを育みましょう。
3歳児、満3歳児
保育園であれば幼児クラスの仲間入りですが、幼稚園では一番小さい学年ですね。
園の状況に合わせて、お店やさんをしてみたり、お客さん役だけにしたりと、工夫してみてください。
ねらい
◎保育者や先生と一緒に、お店やさんごっこを楽しむ。
◎お店やさんごっこに参加して、言葉のやり取りを楽しむ。
◎おみせやさんごっこの商品を作って楽しむ。
楽しみ方
お店やさんをする場合は、まだまだ自分たちで進めていけないことも多いので、保育者がモデルになって盛り上げていきましょう。
お客さん役では、自分の意思で好きなお店に入れるようにし、どの店に行けばいいかわからず困っている子供には、一緒にお店に入ったりして楽しめるように援助していきます。
縦割りで乳児クラスと、もしくは年長児と一緒に見て回るのも楽しいですよ!
4歳児
4歳児になると、お店やさんごっこを実施する時期にもよりますが、少しずつ自分たちでお店やさんを進めていくことができます。
ねらい
◎友達や保育者と一緒に、お店やさんごっこに参加して楽しむ。
◎言葉のやり取りを楽しんだり、低年齢児に優しく接したりして、友達との関わりを楽しむ。
◎自分たちでお店やさんごっこを進めていく充実感を味わう。
◎自分なりに工夫して、商品作りを楽しむ。
楽しみ方
商品の内容なども、子供の意見を取り入れながら、一緒に考えていきます。
商品のディスプレイなども、子供達ができるよう環境を工夫しましょう。
お店やさんになりきって楽しめるように、帽子やエプロンをするのもおすすめです。
最初は、いらっしゃいませ〜と大きな声を出していた子供たちも、いざお客さんが目の前に来ると、どうすればいいかわからず固まってしまうことも。
どんな風に声をかけたらいいのか、一緒に考えたりして、他児との関わりが楽しいと思えるように援助していきましょう。
お客さんになった時は、自分で好きに買い物をして楽しみ、おみせやさんごっこが終わった後は、買った物を見せ合う時間があると、余韻も楽しめるでしょう。
5歳児
年長児として、おみせやさんごっこを主体的に進めていけるようにしていきます。
ねらい
◎役割分担などをして、友達と一緒にお店やさんごっこを進めていく楽しさを味わう。
◎言葉のやり取りを楽しんだり、低年齢児に優しく接したりして、友達との関わりを楽しむ。
◎自分の意見を伝えたり、相手の意見を聞いたりして、友達と協力しながら進めていく充実感を味わう。
◎自分なりに工夫して、商品作りを楽しむ。
楽しみ方
5歳児は、レジ係や商品渡し、呼子など、様々な役に分かれて進めていくのも楽しいです。
自分たちで話し合う時間を持ち、状況を見ながら交代の時間などを保育者が決めてもいいでしょう。
4歳児と同じく、エプロンや帽子などをかぶって、お店やさんになりきって楽しめるといいですね。
お店やさんではどんな言葉を掛ければいいのか、事前に考えたり、どうやったらたくさん売れるかな、などと考える場を設けて、様々な角度からお店やさんごっこを楽しめるように工夫します。
お客さんになった際は、自分で好きに買い物を楽しむ時間でもいいですが、低年齢児と一緒に買い物をする時間があってもいいかと思います。
お店やさんごっこのアイデア
お店やさんごっこが単調にならないよう、環境や方法を工夫することで、より楽しいお店やさんごっこを行えると思います。
どんなアイデアがあるでしょうか。
商品は簡単に作ろう
一番時間がかかるのが、商品作りです。
ただし、お店やさんごっこの楽しみは、商品そのものだけでなく、友達との関わりが大切だと。
商品は簡単に作れるようにしていきます。
また4歳児や5歳児では、商品の土台の部分を保育者が決めて作ってもらい、飾りつけは子供たちに自由に考えて作ってもらう方法もいいでしょう。
例えば、ラーメン屋さんでは、カップと麺の素材だけ決めておき、トッピングは様々な画用紙や廃材を用意して、子供たちが自分で作って入れます。
廃材も、乳児が参加する場合は誤飲の少ないものを選び、画用紙に模様を描いて切って貼るなど、簡単なもので十分です。
食べ物屋さんだけでなく、アクセサリー屋さんなど、身に付けるものは子供達も喜びます。
男の子は時計やヒーロー、女の子はアクセサリーが喜ばれますよ。
量がたくさんいるものなので、新聞紙を丸めたり、ダンボールやトイレットペーパーの芯など、廃材を有効活用して作りましょう。
5歳児はお金も自分たちで作ってみよう
4から5歳児は、環境から自然と文字や数字に興味が出てくる時期です。
特に5歳児は、書くことにも興味が出てきます。
一斉の文字指導を行っていなくても、数字の0と1であれば簡単に書けるので、お金の大きさに切った画用紙に、好きな数字を書いてお金にすることができます。
お金も自分たちで作ることで、さらに楽しめますよ!
ポイントカードは子供の憧れ
ポイントカードは子供の憧れです。
カードを持っただけで、ウキウキな気分になること間違いなしです。
廃材で作ったレジに、ポイントカードを通す場所を作ったり、スタンプカードにしてみたり‥。
状況に合った形で取り入れてみると面白いでしょう。
乳児は”かばん屋さん”からスタート
保育者が”かばん屋さん”を行い、画用紙で作った簡単なかばんに絵を書いたり、シールを貼ったりする所からスタートしてもいいでしょう。
かばんが出来たらお金を入れてもらって、買い物に出かけます。
時間的に余裕がない場合は、前日までに各クラスで作っておきます。
レストランでお食事会
ただ、物を販売するお店だけでなく、年長児はレストランを開いてみるのもいいですね!
コック係や接客係など、レストランにも様々な役割があることを知り、仕事への興味にも繋がりそうです。
お客さん役の子供も、座って注文することで落ち着いて言葉のやり取りを楽しめるし、注文した食べ物が来るまでのドキドキ感も味わえますよ。
回転寿司屋さんなども、楽しそうですね。
様々なコーナを作る
お店やさんごっこですが、お店やさんにこだわらず、様々なコーナーを作り、ごっこ遊びをしてもいいですね!
車掌さんを決めて電車ごっこ、顔はめパネルを作って写真屋さんごっこ、ゲーム体験など、商品の受け渡しだけにこだわらない、色々なごっこ遊びも楽しいと思います。
自分たちのお店にも入ってみる
幼児クラスは、店番を交代制にして、自分のクラスのお店に行きたいものですね!
作ったものが商品として並べられている喜びにも共感し、お客さん側になっても嬉しい気持ちが味わえるといいですね!
お店やさんごっこを楽しもう!
お店やさんごっこの準備はとても大変ですが、子供達が成長する様子も見ることができ、子供たちにとっても楽しい1日になるでしょう。
保育者も一緒に楽しみながら、充実した1日にしてみてくださいね。