運動会で大活躍のパラバルーン!
大きな丸い布の中に空気が入って膨らんだり、引っ張って伸びたり、中に入ることができたり‥と、不思議な力を持っています。
子供たちがみんなで力を合わせたパラバルーンは、子供たちも楽しく、お客さんも大喜び間違いなしの演目です。
今回は、初めてパラバルーンを指導する保育者の為に、パラバルーンの導入から、パラバルーンを成功させる練習方法などをお伝えしていきます。
ねらい
パラバルーンは、子供たち一人ひとりが力を出し、なおかつ全体がリズムに合わせていくことで、一体感が生まれる競技です。
「一人ひとりが自分の力を出し、のびのびと表現する」ことと同時に、協調性も大事にし、「友達と力を合わせて演技することの楽しさを味わう」ことが出来るよう指導していきます。
決めておくこと
活動に入る前に、保育者がしておくことがたくさんあります。
活動前の準備がどれくらいできているかによって、パラバルーンの練習の進み具合が変わってきますよ。
曲を決める
曲はあらかじめ決めておきましょう。
今流行りの曲を使用すると、演技している子供たちもお客さんも喜んでくれるでしょう。
また、明るい曲調のものを選ぶと、パラバルーンがとても映えますよ。
曲のテンポは♩=120前後
どれくらいのテンポの曲がいいのか迷いますよね。
パラバルーンは、一般的には♩=120前後の速さが演技しやすいと言われています。
この♩=120という速さですが‥
♩=60は1分間に60回打つ速さ、つまり1秒の長さに等しくなります。
よって♩=120はその倍の速さ、つまり1秒にちょうど2回打つ速さだということです。
こう考えると、わかりやすいですよね。
これ以上速いと、パラバルーンを持って演技するには重くて難しくなり、逆にゆっくりだと間延びして、技が決まらなくなります。
技を考えておく
曲に合わせて、技を決めておきましょう。
まずは、曲の中に8拍子が何個あるかを数えていきます。そして、技に必要な拍子を書き出し、曲に合わせて構成を考えます。
紙に歌詞の一部を書き出し、その横にカウントと技を書き込むようにすると、とてもわかりやすくなります。
オススメの構成
↓
大技
↓
簡単な技
↓
中技
↓
大技
↓
最後の決め技
曲の前半部分に一度、大技を見せることで、飽きずに進めていくことができ、また見応えもばっちりになりますよ。
最後の決め技
一番最後の決め技、何にするか迷いますよね。
◎帽子〜立ちver.〜(バルーンを膨らませて、バルーンの外側の縁を踏んで立つ)
子供たちがかっこよく決められるポーズにしてみましょう!
声を出して「やあー!」と言うのもいいですよね。
保育者の笛の合図を決めておく
笛の合図で子供達が動けるようにしていきます。
運動会の練習が始まるまでに、保育者が的確に笛の合図を出せるよう練習しておきましょう。
笛の合図は、
◎前の技のカウント『8』で出す方法
の2種類があります。
前の技のカウント『8』で「ピッ」と出すと、子供たちも次の技の『1』に合わせて動きが揃います。
逆に走る時などは、技の最初のカウント『1』で「ピピーッ」と出す方が揃います。
出す技の前後を考えながら、どこで笛を入れると動きやすいか考えてみましょう。
子供たちの並び順を考えておく
子供たちの並び方を決めておきましょう。
並び順ですが、背の順で並んで一周させてしまうと、1番背の高い子供と、1番背の低い子供が隣同士になることも。すると、高い位置でパラバルーンを持った時に、背の低い子供の手からパラバルーンが離れてしまいます。
導入
パラバルーンを初めてする時は、まず約束事をきちんと伝えておきましょう。
そして、楽しくバルーン遊びをしていきます。まずは簡単な技を何個かしていき、そのあと、大技にもチャレンジしてみます。
子供たちが楽しめるのは、「気球」や「きのこ」といったバルーンが膨らむものです。
始めは中々うまくいかないもの。みんなで競技する楽しさに共感するような声かけをして、もっとやってみたいという気持ちが持てるようにします。
持ち方の説明
バルーンは、人差し指から小指がバルーンの上に乗るように握ります。
下持ちで持ってしまう子供が多いので、始めにしっかり持ち方を伝えておくことも大切です。
4拍子のリズムを刻めるように
バルーン遊びの時は曲を使わず、保育者が「1、2、3、4、5、6、7、8」と4拍子のリズムで8拍のカウントを取ります。
そうして簡単な技を行いながら、8拍子のリズムを体で覚えていけるようにしておきます。
自分たちでカウントを取る
簡単な技をして、子供たちが楽しめるようになってきたら、「一緒に声を出してみよう!」と言って、保育者と子供たちみんなで声を出しながら技をしていきます。
自分たちで声を出すことで、8拍のリズムを感じられるようにします。
また子供たち自身で声を出すことで、みんなで一緒に演技をしている一体感も感じることができますよ。
本格的な練習
本格的に練習に入っても、始めはカウントで動きを練習します。
カウントで動きを確認していく
いきなり曲で練習すると、動きの順番を覚えられない子供がいたり、曲を聞くことに精一杯になったりする子供がでてきてしまいます。
まずは保育者がカウントを取り、ゆっくりの速さで動きを確認します。
曲の区切りごとに、曲に合わせてみる
区切りまで動きが確認できたら、そこまでを一度、曲に合わせてやってみます。
何度かやってみたり、間違えやすいポイントを伝えながら進めていきます。
練習した区切りまでは、できるだけ曲を止めずに、一気にやってみましょう。
「今日はここまで!」と区切ることで、子供たちも続きをやってみたいという意欲にもつながり、楽しさが持続します。
難しい技は個別にやってみる
成功率が低い大技は、バルーンにしっかり空気が入っているかなど、細かく確認しながら、曲を止めて練習してみるのもいいですね。
パラバルーンにしっかり空気が入っているかなど、カウントに合わない時は、カウントよりも実際のパラバルーンの様子に合わせて笛の指示を出していくといいでしょう。
見せ合いっこをする
パラバルーンは、演技している時に見えるものと、客観的に見るもので、違った感覚になります。
演技している最中は、バルーンの全体像が見えてきません。
そこで、グループごとなど、分けて見せ合いっこをすると、子供たちもパラバルーンの様子がわかり、演技している時もイメージが湧くので、とてもオススメですよ。
また、頑張っているお友達の姿に刺激を受けることもできます。
まとめ
パラバルーンは、年中児や年長児に人気の演目。大成功に終わりたいですよね!
事前の準備をしっかり行い、楽しく練習して本番を迎えてくださいね!
○曲は♩=120の速さで
○遊びの延長線上に発表できるように
○見せ合いっこをしてイメージできるように
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