日々現場で頑張っている保育士さんや、これから先生を目指す保育学生さん。
毎日の業務や勉強の中でも、大変なのがピアノの練習です。
保育士の中には、業務終了後に保育室で練習して帰る方も多いと思います。
また、これから保育士や幼稚園の先生を目指す方の中には、初心者からピアノを習い始めるという学生さんもいることでしょう。
もちろん、アップライトやグランドピアノが弾けたらそれに越したことはありませんが、値段も場所も必要なので、現実的ではない場合が多いです。
また、仕事が終わってからピアノの練習をするなら、ヘッドフォンもつけられる電子ピアノの方が使い勝手が良いので、おすすめです。
一人暮らしを始めたので、新たに部屋に置く電子ピアノが欲しいという方もいると思います。
そんな方々のために、保育士や保育学生のための電子ピアノの選び方とおすすめピアノを紹介したいと思います。
保育士のための電子ピアノの選び方
電子ピアノといっても、数万円で買える電子キーボードから、上をみると100万円近くするような商品もあり、何を基準に選んだらいいか迷いますよね。
保育のためにピアノを習い始めた生徒さんの中には、
ピアノの先生に勧められた電子ピアノが高くて買えない…
という人もいるかと思います。
ピアノの先生は、クラシックピアノを演奏するために必要な電子ピアノをお勧めされますし、私もクラシックピアノを長年やってましたので、そうおっしゃる先生の気持ちもわかります。
ただ、保育士が業務で弾いたり、学生が試験や実習のために弾いたりする曲に、生ピアノに近いものを求めなくてもいいと思っています。
私自身、保育の練習用に購入したピアノは、本格的なものでありません。
ただ、安くても何でもいいというわけではなく、どんな電子ピアノでもこれだけは絶対にゆずれないというポイントがあります。
保育士や保育学生の電子ピアノ選び方
◎キーボードではなく電子ピアノであること
◎鍵盤のタッチがハンマーアクションのもの
この2点は必須です!!!
あと、必須ではないけれどスタンド一体型でペダルが付属しているものであればなおベストです。
キーボードではなく電子ピアノであること
電気屋さんで、光るキーボードなど、安い鍵盤商品が販売されていますね。
しかし、保育士を目指したり、保育士が練習用に弾くには、あまりおすすめできません。
キーボードは、鍵盤を使って遊ぶおもちゃだと思ってください。
なので、キーボードで練習してみて、授業や保育でうまく弾けるかと言うと、思ったように弾けない、という場合が多いのです。
環境が許される限り、できれば電子ピアノを用意しましょう。
鍵盤のタッチがハンマーアクションのもの
鍵盤のタッチにハンマーアクションが採用されていることも、電子ピアノ選びで大切な要素になります。
というのも、本物のピアノは、鍵盤を押すことでハンマーがピアノ弦をたたき、音が出る仕組みです。
実際に、園には本物のピアノを置いていることが多く、発表会では本物のピアノを弾く機会がある人も多いでしょう。
練習にハンマーアクションのある電子ピアノを使用することで、本物のピアノを弾いた時の違和感が軽減され、練習の成果を出しやすくなります!
(できれば)スタンド一体の据え置き型
また、必須ではないですが、スタンド一体型でペダルが付属しているものがベストです。
というのも、電子ピアノの中には、別途スタンドを用意したり、机の上に置いたりして演奏するタイプの電子ピアノもあります。
このようなスタンドなしのポータブル電子ピアノにもメリットはあります。
電子ピアノを常時置いておくことがどうしてもできない、という場合は、このようなポータブル電子ピアノを選ぶといいでしょう。
しかし、やはり私がおすすめするのは、スタンド一体型でペダルの付属している電子ピアノです。
その理由は2点。
やはり、常に電子ピアノを出しておくことで、ちょっとした空き時間に練習しようと思えるので、練習することへのハードルが下がり、上達も早くなります。
ポータブル電子ピアノは、基本的にはX型のスタンドを使用することが多いですね。
しかし、このスタンドで演奏するような電子ピアノを使用していた時は、少しがたつくような感じがありました。
また、スタンドにもお金がかかることも、考慮しなければなりません。
ライブなどで使用するにはいいものですが、ピアノの練習となると、専用スタンドの方が安定感があっていいと思います。
また、保育であっても、発表会の曲や劇の伴奏など、ペダルを使って演奏することもあります。
ポータブル電子ピアノの場合は、ペダルは簡易の物をつないで練習することになります。
初心者の間は必要なくても、少し上達すればペダルが必要になることも考えておきましょう。
保育士のピアノに必須ではない機能
保育士のピアノを選ぶのに必要な電子ピアノのポイントは、大きく3点でした。
でも、そう言われると結局高い電子ピアノになるんじゃないの?
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。
メーカーにもよりますが、5万円台から手に入れることができるのです!!!
では、ピアノの先生が勧める高額の電子ピアノの機能と、それが保育士のピアノに必須ではない理由はどこにあるのか、気になりますよね。
木製鍵盤かどうか
電子ピアノは値段が高くなればなるほど、本物のピアノに近づいていきます。
そのひとつが木製鍵盤であることです。
入門モデルの電子ピアノは、樹脂製で作られているのに対し、ハイクラスになると木製鍵盤になり、タッチ感が本物ピアノに似ていきます。
木製鍵盤だと、鍵盤を押したときに滑りにくく、それが弾きやすさにも繋がります。
難しいクラシック曲を弾くには、木製鍵盤であることは重要な要素になってきますし、実際私もクラシックの曲は樹脂製の鍵盤では弾きにくいなと感じます。
なので、ピアノの先生は、高い電子ピアノをおすすめするのです。
しかし、これからピアノを始める人や、保育で弾くレベルの曲であれば、樹脂製の鍵盤でも十分に対応可能なのです。
実際、私も仕事用のピアノには、樹脂製の安価な電子ピアノで充分に間に合っています。
タッチが重いかどうか
ピアノを弾く人にとって、鍵盤を押したときの重さ(タッチの重さ)は非常に重要です。
安いものほどタッチが軽く、簡単に音が鳴るので、本格的な曲を弾く場合は、表現力の幅が狭くなってしまうのです。
ピアノの先生はクラシックを弾いてきた方々ですので、安いピアノだと練習できないと思われるでしょう。
しかし、保育士のピアノはあくまで保育の現場で必要な演奏力です。
そこを目標にするのであれば、タッチがいかに本物に近いかは、あまり気にすることはないと思います。
保育士や保育学生におすすめの電子ピアノ
では、実際に私が持っている電子ピアノや、その他おすすめの電子ピアノをご紹介していきます☆
※新型コロナウィルスが蔓延して以降、半導体の供給不足により、生産が追い付かなかったり、値上がりしていたりして、思うように安い商品が手にはいらなくなっている模様です。
KORG LP-380U
お値段は7万円台ですが、とても弾きやすいです!
私はこのモデルの一つ前の機種(USB端子のついていないモデル)を5万円台で購入し、実際に使っていますが、強弱もちゃんと付けられますし、ある程度の演奏であれば十分可能です。
88鍵の電子ピアノでありながら、何よりコンパクトで、奥行きも約35cmと、据え置き型でも場所を取らないのがいいところです。
鍵盤は樹脂製ですが、タッチの重さも変えられるので、この価格帯ではベスト商品です。
KORGは、シンセサイザーでも有名な会社なので、音もとてもよく、スピーカーが鍵盤の下についているので、音の広がりも良いです。
保育士用の電子ピアノとしては、満足のいく点数であること間違いなしです。
お店によっては、椅子セットなどもありますよ。
KAWAI KDP75
KAWAIは、アコースティックピアノの国内シェア第2位。
本格的なタッチ感に定評のあるKAWAIから、機能をシンプルにしたエントリーモデルが発売されています。
こちらは、価格は8万円程度と、低価格モデルの中では高めですが、安定した弾き心地が魅力です。
音源はKAWAIのグランドピアノ、SK-EXが収録されています。
保育学生や保育士さんの練習用電子ピアノとして、最適な価格とクオリティーですよ!
Roland RP30
ROLANDもシンセサイザーなど電子楽器を得意とするメーカーです。
ROLANDの電子ピアノは高価格帯が多いので、この商品は低価格で手に入るのがいいところ!
本格的な音とタッチで、低価格でも見合った品質が備わっており、保育現場で本物のピアノを弾く時も、違和感なく弾くことが出来る電子ピアノです。
KORG B2
先ほど紹介したKORG製品より少しお安く購入可能ですが、ハンマーアクション付きで自然な弾き心地です。
こちらは、専用スタンドを付ければ据え置き型にもなりますし、専用スタンドを購入しなければ、ポータブル電子ピアノになります。
実際に試し弾きしましたが、保育のピアノ曲であれば、十分な弾き心地でしたよ(^^♪
ふたがついていないので、ほこりよけのカバーや布をかけておくといいですね。
椅子とスタンドを付けても5万円以下で購入できるので、とってもおすすめです。
YAMAHA P-45B
こちらの商品は、YAMAHAの低価格電子ピアノですが、専用スタンドも一緒に販売されているので、据え置き型として使える電子ピアノになっています。
ペダルだけ、ダンパーペダルを使用しなければならないというデメリットもありますが、椅子やスタンド、ダンパーペダルをセットで購入しても5~6万円台で購入することが出来る、優秀な電子ピアノです。
YAMAHAは本物のピアノの老舗メーカーだけあって、馴染みのある音色のピアノ音源が搭載されています。
タッチにも妥協していないので、保育士さんの練習用や、保育学生さんのための入門モデルとして最適です。
CASIO PX-S1100
CASIOからも電子ピアノがたくさん販売されています。
CASIOは低価格帯のものが多く、気軽に始められる電子ピアノがたくさんありますよ。
こちらもコンパクトで低価格でありながら、ピアノらしいタッチもありますので、保育の練習用におすすめです。
中古品を探す
他にも、中古品店には、電子ピアノが置いてある場合もあります。
お安く手に入るので、どうしても価格がネックになっているのであれば、中古品を購入しましょう。
また、電子ピアノは電化製品という特長を持つゆえに、耐久年数は10年~15年となっていますので、販売されている中古品店で電子ピアノの質や製造年数は確認した方がいいかとおもいます(´・ω・)
まとめ
これから家で練習用の電子ピアノの購入を検討している保育士さんや、保育学生さん、いかがでしたでしょうか。
もし、ピアノの先生に値段の高い電子ピアノを勧められたとしても、予算が合わなければ購入しなくても十分です。
皆様の予算と機能にあった商品が見つかりますように…(^^)/
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